定番人気メニューのハンバーグは、作るのも難しくないので初心者にもおすすめの料理です。
大抵のレシピには「粘りが出るまでよくこねる」など、「よくこねる」ように指示がありますが、中には「混ぜすぎはダメ」というものもあります。
どちらの主張が正しいのでしょうか?
お肉をこねすぎるとダメな理由
お肉をこねすぎてはいけない理由は、「肉の脂が溶け出してしまうから」です。
手でひき肉をこねると、どうしても手の熱で肉の脂が溶けてしまいます。
そうすると肉から脂がなくなってしまうので、つまりは肉汁がなくなってしまいます。
手でこねる→手の熱で脂が溶ける→脂が少なくなる→肉汁が少なくなる
肉汁が少ないハンバーグは、パサパサとしていておいしくありません。
こねすぎるのがいけないのではなく、脂が溶け出してしまうのがいけないのです。
なぜこねたほうがいいのか
ではなぜ、お肉をよくこねたほうがいいのでしょうか?
脂が溶け出してしまうのは避けたいですが、だからといってこねるのが足りなければおいしいハンバーグにはなりません。
よくこねたハンバーグはふんわりとした焼き上がりになりますが、足りない場合は膨らまずに薄いハンバーグになります。
肉汁溢れるふんわりとしたおいしいハンバーグにするためには、時間をかけてこねて、糸が引いて手にくっつくぐらいの粘りが出るまでするべきです。
思ったよりも時間がかかると思いますが、それぐらいこねるのがベスト。
よくこねた後は、しっかり空気を抜いてからまとめます。
こねることによって「肉が固くなる」という意見もありますが、これは上記で書いたように油が溶け出してしまったために起こることです。
こねる前は手をよく冷やしてから
手の熱によってお肉の脂が溶けてしまうのを防ぐため、こねる前は手が冷たくなっている状態で始めるといいです。
流水で冷やす、氷水に少し手を入れておく、などで手の温度を下げましょう。
暑い夏は特に手が熱くなっていることがあるので、少し手間ですが行ってみてください。
ひき肉はしっかり冷蔵庫で冷やしてから
お肉の温度が高い場合も、こねているときに脂が溶けてしまいます。
しっかり冷蔵庫で冷やしてからこねましょう。
他の材料を混ぜるときも、しっかり冷えているか確認してください。
特に炒めてから入れる玉ねぎは、冷えていないと玉ねぎの熱によってお肉の脂が溶けてしまいます。
こねるときのボウルも冷やしておく
こねる手も冷やした方がいいですが、さらに手間をかけるならば使うボウルも冷蔵庫で冷やしておくといいです。
室温の高くなる夏場は、ボウルも熱くなっている場合があります。
へら・スパチュラなどである程度混ぜてから手でこねる
最初から手でこねると、長い時間こねている間にお肉が手の熱で温まってしまうことがあります。
ある程度ヘラで混ぜてから手でこねるようにすると、お肉の温度が高くなるのを防ぐことができます。
フードプロセッサーなら簡単&時短
手の熱でお肉の脂が溶けてしまわないよう、手でこねる代わりにフードプロセッサーを使う手もあります。
暑い時期でも手の熱を気にせずに作れますし、時間もかからずにしっかりこねることができます。
玉ねぎのみじん切りも可能です。
ハンバーグをおいしく作るには
ひき肉はよくこねるべきですが、こねるときに肉が温まってはいけません。
少し面倒だと思うかもしれませんが、ちょっとした手間で差が出ることもあります。
ぜひおいしいハンバーグ作りの参考にしてみてください。