お菓子やパン作りに必要なバターには、主に「無塩バター」と「有塩バター」の2種類があります。
お菓子やパンを作る場合は、たいてい「無塩バター」を使用します。
この2種類は、名前の通り「塩」の有無が大きな違いではありますが、それ以外にも少しずつ違いがあります。
「無塩バター」と「有塩バター」の違い
無塩バターと有塩バターには、いくつか違いがあります。
- 含まれる塩分量
- 価格(値段)
- 賞味期限
- 入手しやすさ
それぞれ詳しく確認してみましょう。
含まれる塩分量
文字どおりの意味になりますが、「無塩バター」と「有塩バター」ですので、塩分の量に違いがあります。
ここで1つ注意しておきたいのが、「無塩バター」は「食塩が全く含まれていないバターではない」ということ。
食塩を使用せずに製造してもバターの製造に使用する牛乳に塩分が含まれているため、塩分を全く含まないということがありません。
そのため「無塩バター」は「食塩不使用バター」と書かれて売られていることが一般的です。
レシピなどで「無塩バター」となっている場合は、「食塩不使用バター」を指しています。
価格(値段)
店頭で見ていただければ明白だと思いますが、無塩バターの方が価格が高いです。
雪印メグミルクのホームページを見ても、希望小売価格の違いがわかります。
「雪印北海道バター 200g」希望小売価格 410円(税別)
「雪印北海道バター 食塩不使用 200g」希望小売価格 450円(税別)
スーパーで安売りされるのも有塩バターで、無塩バターは通常価格のまま……というのがよくあります。
賞味期限
こちらも雪印メグミルクのホームページを見てみると分かりますが、無塩バターの方が賞味期限が短いです。
「雪印北海道バター 200g」賞味期限 180日
「雪印北海道バター 食塩不使用 200g」賞味期限 150日
塩が含まれていないので食塩不使用のバターの方が傷みやすく、賞味期限が短いものと思われます。
入手しやすさ
日本では、バターといえば「有塩バター」を指すことが多く、一般に流通しているバターも有塩バターが多いです。
無塩バターを使用するのはお菓子作りをする人ぐらいなもので、購入する人も自ずと少なくなってきます。
購入する人が少ないため、小さなスーパーやコンビニなどでは無塩バターを取り扱っていない店舗もあり、価格のことを合わせても有塩バターの方が購入しやすいです。
なぜ無塩バターがいいの? 食塩不使用バターを使う理由
有塩バターではなく無塩バターを使う一番の理由は、無塩と有塩では味に違いが出るからです。
当たり前のことですが、有塩バターは塩分が含まれているので、出来上がりを比べると有塩の方がしょっぱい味になります。
「雪印北海道バター 200g」に含まれる食塩相当量は1.4gで、その分無塩バターよりも塩が多く含まれることになります。
もともと塩を入れるレシピなら塩をその分だけ減らせばいいですが(厳密には、単純に食塩相当量分の塩を減らしたら同じものが出来上がるというわけでもありませんが)、塩を入れないレシピなら、レシピ通りに作り上げることはできません。
バターをたくさん入れるレシピなら、それだけ味に違いが出てきます。
しかし、有塩バターを使用したお菓子の方が好みの人もいますので、一概にどうこう言えるものでもありません。
作るレシピによって、無塩と有塩を使い分けることもできますね。
バター以外でもマーガリンなどで代用できることも
バターを使うレシピでも、マーガリンで代用できないわけではありません。
もちろん味や風味に大きな違いが出るので、その違いを理解する必要がありますが、値段や入手しやすさ、作りやすさなどからマーガリンで代用するのも一つの手だと思います。
「バターのようなマーガリン」「ケーキマーガリン」など、バター風味のマーガリンもありますので、そちらを使用することも検討してみると良いと思います。